HISTORY

モノレールの実績

国内のモノレール

東京モノレール羽田空港線

東京モノレール株式会社

羽田空港利用者に速達性と定時制を兼ね備えた公共交通サービスを提供することを目的として1964年9月に開業しました。わが国初の本格的な都市交通機関としてのモノレールです。その後、羽田空港の拡張、沿線開発の進展にあわせて、路線の延長整備と中間駅の新設がおこなわれ、現在はモノレール浜松町から羽田空港第2ターミナル間の延長17.8kmで運営されています。
「普通」「区間快速」「空港快速」の3種類の列車を運行しており、空港快速利用の場合、モノレール浜松町駅から羽田空港第2ターミナル間を18分55秒(表定速度565km/時)で連絡しています。

江の島線

湘南モノレール株式会社

JR大船駅と湘南江の島を結ぶモノレールで、沿線住民の足として、また、湘南江の島への観光客のアクセス手段として利用されています。1970年に大船から西鎌倉間(4.7km)を部分開業し、1971年に現在の湘南江の島駅まで全線開業(6.6km、8駅)しました。
湘南モノレールは、フランスで開発されたサフェージュのモノレール技術(懸垂型)を導入して建設されたものです。
2018年9月にドイツのブッパタール空中鉄道と「姉妹懸垂式モノレール協定」を締結しています。

北九州モノレール小倉線

北九州高速鉄道株式会社

「都市モノレールの整備の促進に関する法律(昭和47年)」にもとづき建設された最初の都市モノレールで、北九州市の発展に伴い増大する都市交通需要に対処するため建設されました。
1985年1月に小倉駅(現在の平和通駅)から企救丘の8.4kmで営業を開始した。その後、1998年4月1日に現小倉駅まで延伸開業し、現在、延長8.8km、13駅で運営されている。現小倉駅は、JR九州小倉ターミナルビル内に立体道路制度を活用して建設されたものです。

1号線・2号線

千葉都市モノレール株式会社

高度経済成長期に急速に悪化しはじめた都市内交通環境の改善を図るとともに、既設の鉄道ネットワークを補完する千葉市内の公共交通ネットワーク形成を目的に建設されました。
1988年3月にスポーツセンター・千城台間の8.0kmで営業を開始し、現在は1号線(千葉みなと~県庁間、3.2km)と2号線(千葉~千城合間、12.0km)、合計15.2km、18駅となっている。懸垂型モノレールとしては世界最長の15.2kmの営業路線を有しています。
現在、環境性能面で優れた設備類の導入等による低炭素社会への貢献、及び、持続可能なまちづくリヘの貢献に積極的に取り組んでいます。

大阪モノレール線・彩都線

大阪モノレール株式会社

大阪府北部を環状に取り囲み、大阪都心から放射状に伸びる阪急電鉄、北大阪急行、Osaka Metro、京阪電鉄の6路線と接続することにより、広域的な鉄道ネットワークを強化し、府域全体の均衡ある発展のため整備されました。
路線は、本線(大阪空港~門真市、21.2km)と彩都線(万博記念公園~彩都西、6.8km)からなります。
1990年6月に千里中央・南茨木間の6.7km区間で運営を開始し、その後、段階的に延伸、開業を行ってきました。現在、門真市~瓜生堂(仮称)までの8.9kmの区間について、延伸事業を実施中であり、2029年の開業を目指しています。

多摩都市モノレール線

多摩都市モノレール株式会社

東京西部の多摩地域を南北に縦断し、東西に走る西武鉄道、JR東日本、京王電鉄、小田急電鉄の各線と接続することにより広域的な鉄道ネットワークを形成し、多摩地域の発展基盤を形成する目的で建設されました。現在の路線は、多摩センターから上北台の延長16km、19駅です。1998年11月27日に立川北から上北台間の5.4kmを開業、2000年1月10日に多摩センターから立川北の10.6kmを開業しました。
現在関係機関において、上北台から箱根ヶ崎間の多摩部市モノレール延伸整備に向けた取り組みが進められています。

沖縄都市モノレール線(ゆいレール)

沖縄都市モノレール株式会社

沖縄県唯―の軌道交通機関であり、骨幹的な都市交通手段として大勢の市民に利用されています。また、沖縄を訪れる内外からの観光客にとって、那覇空港から那覇都心ヘの重要な移動手段となっています。
2003年8月に、那覇空港から首里までの12.9kmで営業を開始しました。その後、2019年10月1日に、てだこ浦西まで延長開業し、現在、延長17.0km、19駅で運営されている。
そして、増大する輸送需要に対応するため、2両編成で運行されているモノレールを3両1編成に増強する事業を実施中です。

海外のモノレール

中国

重慶モノレール

中国重慶市は中国南西地方における最大の工業都市で、急速な経済活動の発展に伴い市街地における交通混雑は悪化していました。しかしながら、長江と嘉陵江との合流地点に位置する中心部は起伏の大きな限られた土地で、道路建設のみによる交通混雑の解決は非常に困難な状況にありました。
このような背景のなかで、中国政府は重慶市快速軌道交通計画のフィージビリティー調査の実施を日本政府に要請しました。中国政府は、この調査及びその後の調査結果を踏まえ、延長13.5kmのモノレール(重慶市都市軌道2号線)を整備したが、その整備は日本側の技術指導のもとに行われ、整備資金(車両、分岐器等)として日本の政府開発援助(ODA)が使われた。
その後、重慶では独自資金によるモノレールの延長整備に取り組んでおり、現在2路線98.5kmのモノレール路線を有しています。

シンガポール

セントーサモノレール

シンガポール・セントーサ島のモノレールは、2002年に行われた国際入札で、セントーサ島の観光開発を進めるセントーサ開発公社から、日本の企業が入札方式により受注したもので、2007年1月に開業しました。延長2.1km、4駅の区間を、連接台車2両編成のモノレール車両が6編成で運行しています。(社)日本モノレール協会が中心となって開発した小形モノレールの第1号です。

アラブ首長国連邦

ドバイモノレール

アラブ首長国連邦のドバイモノレールはリゾート開発を目的として、ドバイの海岸に新たに建設された人工島パーム・ジャメイラと海岸を結ぶ5.4kmの区間に建設され、ドライバーレスの自動運転が行われています。このモノレールは、日本のモノレールの機能が高く評価され導入されることとなったもので、政府系の開発会社であるナキール社が発注、日本企業がフルターン方式で2005年に受注し、2009年4月に開業しました。

韓国

大邱(テグ)モノレール

韓国大邸広域市で、地下鉄1号線、地下鉄2号線に引き続き、都市鉄道3号線として建設された延長24kmのモノレールで、2015年5月に開業しました。車両及びE&Mには、日本企業のシステムが採用されています。都市景観の向上と建設期間中の道路交通規制に及ぼす影響の最小化を図るとともに、都心の観光資源としての活用メリットという観点から、基本設計を跨座型モノレールを採用しました。大邸モノレールは、河川緑地内への路線設定、斬新な駅舎デザイス、河川横断橋梁のシンボリックなデザインなど、都市環境や景観との調和が充分に図られたものとなっています。