HISTORY

モノレールの種類

モノレールと
都市モノレール(法的区分)

1本のレール(軌道)に跨り或いは懸垂して人、物を運搬する施設を一般にモノレールと称しており、都市交通施設としてばかりでなく、遊戯施設、観光施設、農業施設などとして幅広く活用されています。

このモノレールを、都市交通機関として積極的に整備を進めるため、1972年に「都市モノレールの整備の促進に関する法律」が成立しました。この法律第2条で、「都市モノレール」の定義として、「主として道路に架設される1本の軌道桁に跨座し、又は懸垂して走行する車両によって人又は貨物を運送する施設で、一般交通の用に供するものであって、その路線の大部分が都市計画区域内に存在するものをいう」とされており、この定義に該当するモノレールは都市モノレールと称されています。

跨座型モノレールと
懸垂型モノレール(構造的区分)

モノレールには、跨座型と懸垂型の二つの形式があります。跨座型はゴムタイヤ式の台車(走行装置)が軌道桁に跨って運行される方式で、懸垂型はゴムタイヤ式の台車が鋼製の箱形の軌道桁の内部を走行し、車両が台車にぶら下がって運行される方式です。

  • 跨座型
  • 懸垂型

車両の構造は、台車とその関連部分に、一本の軌道桁を走行するためモノレール独特の技術が用いられていますが、車両の設備、構成材料、製造工法などは、鉄道車両と同様です。また、モノレールの運行には、軌道桁とそれを支える支柱や基礎、分岐器、駅部などのインフラ部分と、車両、電力、信号、通信、駅務施設、運行システム等の運行に必要な機器等のインフラ外部分が必要です。
跨座型と懸垂型では軌道桁の構造が全く異なつており、跨座型の標準軌道桁にはPC(プレストレストコンクリート)桁が用いられ、支柱は鉄筋コンクリート支柱が用いられる。一方、懸垂型の軌道桁は全て箱形の鋼製桁であり、支柱は鋼製支柱となっています。

  • 跨座型モノレールの
    支柱・桁
  • 懸垂型モノレールの
    支柱・桁